いよいよ開会式
9時半から開会式が行われました。主催の日中韓子ども童話交流事業実行委員会委員長の河村建夫・前衆議院議員は、「人見知りする自分を変えたいと参加してくれた人もいます。全国に友だちを作ってほしい。この交流が将来、貴重な経験になると期待しています」とあいさつしました。
子どもを代表して長谷部晴香さん(宮城県、5年)は、「リモートでの絵本づくりはどうなるのかドキドキ・ワクワクしています。みんなのアイデアで想像もつかない作品ができたらいいな。交流を通じて得た貴重な経験を将来に生かせられるように力を合わせていきましょう」と抱負を述べました。
「校長先生」の久保敬さんは、「オンラインだからこそできること、体験できること、新しい発見があると思います。協力して素敵な3日間にしましょう」と呼びかけました。
参加経験者からは吉富亮介さん(2009年度参加)が、「子ども時代に交流した仲間と、同じ経験をもつもの同士として知恵を絞り、日中韓3か国の明るい未来について共に考えていきたいと思います」とあいさつしました。
実行委員会副会長の中曽根弘文参議院議員(「子どもの未来を考える議員連盟」会長)は、「ぜひ交流を深めてそれぞれの考えを知り、文化を吸収して、意義のある交流となりますよう皆さんのご活躍をお祈りします」と激励しました。
最後に、テーマ曲の「翼をください」を岡本先生を中心にみんなで画面越しに歌って無事開会式を終えました。
テーマの「鳥」を学ぶ
開会式の後、「童話先生」の土居安子さんが鳥の絵本を紹介。「鳥のみじい」「つるにょうぼう」「よだかの星」など日本の昔話や絵本のほか、中国や韓国など外国の絵本も紹介しました。
続いて、「鳥博士」こと国立森林総合研究所の川上和人さんが、「鳥ってどんな生き物?」と題して講演しました。「鳥は恐竜から進化してきた」「小惑星が地球に衝突して恐竜が絶滅したため、天敵がいなくなった鳥は増加した」などと話すと、子どもたちは興味津々で熱心に聴き入りました。「鳥は飛ぶことで植物の花粉や種、ダニなどを運ぶ役割がある」と指摘し、「鳥は自然の一部なので鳥がいなくなるとその役割が生態系から消えて他の生物にも影響が出てしまう」と自然界の鳥の役割を説明しました。
(※1)「おやすみ みみずく」作:パット・ハッチンス 訳:わたなべしげお 出版社:偕成社
国際子ども図書館と国立科学博物館をバーチャル体験
川上さんの講演後は、国立国会図書館国際子ども図書館の館内をパソコンなどの画面上で見て回るバーチャルリアリティー(VR)を体験しました。はじめに三浦良文館長が「まるで本当に図書館にいるみたいと思ってもらえたらうれしいです」とあいさつ。
子どもたちは画面上の矢印をクリックしながら館内を歩き回り、スタンプラリーも体験しました。
続いて、哺乳類、鳥類のはく製など25,000点を展示する「国立科学博物館」もVR体験しました。展示資料を見学し、ティラノサウルスなど迫力ある恐竜の骨格標本が展示されているコーナーに来ると、食い入るように身を乗り出す子どももいました。
グループに分かれてクイズにも挑戦。「日本で発掘された巨大恐竜は?」「マンモスは生物学上の分類で何科に属しているか?」といった問題の答えを、仲間と協力しながら館内を巡って探索。最後に正解が発表されるとガッツポーズをしたり、「よし」とうなずいたりして大盛り上がりでした。